「清張さんの道を歩く会」≪会報【No.2】≫

☆ 「くろずみ清張公園」名称変更要望書を市に提出 ☆

 

 平成28年2月6日、「歩く会」会員8人で小倉北区役所を訪ね、田島区長に、「黒住公園」を「くろずみ清張公園」に名称変更する要望書を黒住町自治会員569名(後日、37名追加)の署名簿を添えて提出しました。区長から「住民の要望に沿って名前を変更する方向で検討したい」と大変喜ばしい返事をいただきました。なお、市長決済後、感動の瞬間の公示日は3月31日です。

 要望書提出の様子は、マスコミ各社=NHK、毎日、西日本、小倉タイムス=が報道してくださいました。有り難うございました。マスコミ各社に配付した経緯書の要旨は以下の通りです。

☆ 「公園名称変更」要望書提出の経緯 ☆


 「昭和の文豪」・「国民作家」と呼ばれた松本清張さんの「ふるさと」は小倉です。昭和20年秋から8年間、清張さんは家族と一緒に、当時の黒原営団住宅(現黒住町)に住んでいました。そのころに執筆活動を始め、「西郷札」で直木賞候補になり、「或る『小倉日記』伝」で芥川賞を受賞しました。黒住町は「清張文学の原点」・「清張文学発祥の地」といっても過言ではありません。
 その黒住町から、つい最近まであった清張さんの旧居が解体されてしまい、もともと文学碑などもなかったので、清張さんを語るものが地元から一切なくなりました。旧居再建を希望する声もあるのですが、膨大な費用がかかるので今の時代に現実的でありません。そこで、ほとんどお金をかけない「リユ-ス(再利用)」方式で「地域の特色である清張さんのふるさと」づくりを、住民の力で進めていくことにしました。
 最初に、昨年8月4日、「しのぶ会」(清張忌)を開催し、続いて秋からは≪2つの地域づくり構想≫=≪公園名称変更≫と≪清張文庫づくり≫の実現に取り組んでいます。
 地元の「黒住公園」の名称を「くろずみ清張公園」に変更するには、地域住民と松本家の同意が欠かせません。そこで、松本家へは「北九州市立松本清張記念館」を通じてお願いし、書面で快く承諾をいただきました。つぎに、公園名称変更は<住民の総意があれば検討し変更も可能>と、市から回答がありましたので、黒住町の「清張さんの道を歩く会」会員や賛同してくださった方々が、町内5自治会・会員宅を訪問し、自治会員と中学生以上の家族(小学生でも署名活動の趣旨を理解できる子供さんは可)に署名と押印を依頼し、その結果、計569名(追加で計606名)の方々が応じてくださいました。

☆ 清張文庫☆

 「清張文庫」は、地域のコミュニティ-の場として文庫(作品)を生かした地域づくりをすることを目的として、黒住町も含まれる足原校区内の適当な場所に平成29年夏、第3回「しのぶ会」までに開設する予定です。「清張さんの道を歩く会」としては「まちづくり協議会」へ、足原市民センター内に開設を要望しています。貸し出したり、展示したりする本は全て「献本」でそろえています。献本という方法を選択したのは「『大ベストセラ-作家』の清張さんの本だったら、ファンの家々に、どっさり眠っているはずなので文庫づくりは可能。清張さんだから出来ること」と考えたからです。
 第一次目標を1,000冊にしています。1月31日現在、52人から計636冊寄せられています。あと400冊――。市民のみなさまのご協力を切にお願い申し上げます。
 公園および文庫を通じ、ここ黒住町(旧・黒原営団)が「清張さんの文学のふるさと」であることを、 多くの人に知っていただき、清張さんとのつながりを感じられる場所になって欲しいと願っています。


献本や「歩く会」に関する、ご連絡・お問い合わせは下記へお願いします。
〒802-0056 北九州市 小倉北区 黒住町 13-16 小松 康希
電話=【携帯】090-3416-9055 【固定】093-922-8618
PCメール=520914komatsukohki@jcom.zaq.ne.jp

(平成28年2月6日 小松康希)