『清張さんの道を歩く会』会報【No.4】

☆ 第2回「足立山麓の松本清張さんをしのぶ会」開催 ☆
 

 今年も、多くの皆様のご支援・ご協力を得て、第2回「足立山麓の松本清張さんをしのぶ会」を、開催できたことに感謝と御礼を申し上げます。
 昨年、「しのぶ会」を初めて開催してから1年が経ちましたが、その間、多くの方たちから共感、協力、支援をいただき、清張さんの顕彰活動は大きな成果=≪くろずみ清張公園への名称変更≫≪清張文庫蔵書第1次目標1,000冊達成≫=を上げることが出来ました。しかし、まだ目標半ばです。引き続き活動を続けていきますので、皆様のご支援ご協力方よろしくお願い申し上げます。
 今回も、「しのぶ会」の様子は、マスコミ各社=NHK、KBC、朝日、毎日、読売、西日本、小倉タイムス=が報道してくださいました。有り難うございました。



☆ 「しのぶ会」進行と内容 ☆


 8月4日、9時30分開場。会に先立ち、松本清張記念館ご提供の≪清張さんが黒住町の自宅で執筆している写真≫の前で皆さんが献花後、「歩く会」世話人の江副伸久さんの総合司会でしのぶ会が始まりました。参加人数は90名。まずは、3名の来賓の方がご挨拶されました。要旨は以下の通りです。


★ 小倉北区長 田島裕美様 ★


 「昨年、『歩く会』による『しのぶ会』開催から始まる松本清張さんの各種の顕彰活動について述べられたあと、「この地域が『清張さんのふるさと』であることが、広く知られるようになりました。今後とも、地域の皆さんへ清張さんの足跡を語りつぐ活動を継続されることを期待しております。小倉北区役所としても、区民の方々と協働して、各地域の特色を活かしたまちづくり・にぎわいづくりを積極的に進めて参ります」と、小倉北区役所総務企画課 企画広報担当課長 中川恵介様が代読されました。

★ 北九州市立 松本清張記念館 事務局長 福田正視様 ★


 「昨年の第1回『しのぶ会』の後、『清張さんの道を歩く会』の皆様が精力的に行動され、3月末に『くろずみ清張公園』への名称変更が実現し、また、清張文庫の開設も着実に進んでいるとお聞きして、皆様方の熱意に敬意を表します。『公園名称の変更』と『文庫開設』について、松本家ご遺族の方に連絡をとらせていただきましたが、『清張』さんの、お名前を使用することに快く賛同され、喜んでおられました。


★ 足原校区まちづくり協議会会長 中村義雄様 ★


 校区の絆にはシビックプライド(市民が自分の住んでいるまちに対して『誇り』や『愛着』を持つこと)が大切です。足原校区では、他所のまちにはまねることができない『松本清張さんが暮らしたまち』を住民が大切にしていくことが正にシビックプライドの醸成につながっていきます。また、『清張文庫』開設の検討を含め、これからも足原校区の宝『松本清張さんが暮らしたまち』を大切にして、まちづくりを進めていきたいと考えています。



☆ くろずみ一座による「記録型紙芝居」初上演 ☆


 今年の「しのぶ会」は、清張さんやご家族の≪戦後の8年間の黒住町での生活≫を、菊ヶ丘「語ろう会」が制作した記録型紙芝居「足立山とオリオン座 清張さんの歩いた道」で紹介しました。紙芝居上演のために、「歩く会」黒住町の女性9名で「くろずみ一座」を結成。紙芝居司会は座長の田中聖子さん、コマ絵引手及び拍子木担当は松成靖子さん、読み手上巻(10コマ)担当は大坪幸子さん・平野久美子さん・樋野本広子さん、下巻(12コマ)担当は田中悦子さん・江副昭子さん・小松美子さんの8人で上演しました。
 同活動を通じ、松本清張さんの<人となり><輝かしい功績>を語り継ぐことで、清張さんを知らない<地元の人たち>や<若い世代の人たち>にも、清張作品に接するきっかけになり、もっと多く読まれることを期待して取り組みます。

 参加された方の紙芝居の感想については以下の通りです。

日吉惇子(あつこ)さん(熊本町←10年前に黒住町から転入、73歳)
 とてもよかったです。他所から嫁いで黒住町に40年間も住んでいましたが、清張さんが黒住町に住んでいたと聞いても特に関心を持つことはありませんでした。でも、紙芝居で清張さんを大変身近に感じるようになりました。今回の上演内容の出来具合から判断して今後の活躍を期待できると思いました。
古賀久子さん(黒住町、82歳)
 素敵でした。各コマ絵の表現が素晴らしく、よく調べられているのには感心しました。読み手の皆さんも上手でした。来年はもっと素晴らしいものを期待しています。以下の通りです。
くろずみ一座」の樋野本広子さん(黒住町、75歳)

 今後の紙芝居活動は上演だけでなく、若い人たちに繋いでいくことも重要です。清張文庫が出来ても、電子書籍などもあるので 、特に若い世代の人たちに対する文庫運営を工夫する必要があると考えます。どんなふうに清張さんを広げていくか。紙芝居の役割は大きい。紙芝居活動に若い世代の人が参加するよう働きかけていきますと会の存続に関わる本質を話していました。

(2016年8月31日 事務局)